その日、良寿は悩んでいた。
自身の仕事に対してでも、双子の兄や友人に対してでもない。
仕事や兄たちの悩みはつきることがないが、今はそれらよりも大事なことがある。
良寿の屋敷で共に暮らす綾についてだ。
紆余曲折あり、良寿と綾は互いに想いを通じ合わせ、いわゆる恋仲となった。
少なくとも良寿はそう思っていたのだが。
「すみません。その……いただけません……」
綾の視線の先にあるのは、良寿が市で買ってきた物の数々。
(なにが悪かったんだ……)
しかしあまりに申し訳なさそうな表情をしている綾にたずねることもできず、良寿はそうかと返すだけで精一杯だった。
書き下ろしショートストーリー
『それはいつかの
愛しき日々』
独特の和風の世界観で、ピュアな女性主人公の恋愛物語。異能あり。
ライトな読み口で、するする読めました。
キャラクターの掛け合い、セリフがコミカルで楽しかったです。
主人公の綾ちゃんがまっすぐで純真な子で、光属性で眩しい。私の穢れた心が清められる……南天が個人的にお気に入りです。
◎レビュアー
可愛すぎる雅良、反則じゃないですか?私も連れて歩きたいです。
王道の和風シンデレラストーリーで、綾と良寿の会話にキュンとしたり、
もどかしくもなりながら、綾と良寿を繋ぐ糸の始まりを知る結末が最高でした。
◎レビュアー
呪いの糸を解く力がある綾。
義母にされた行為によってご縁ができた良寿と鬼の千寿丸。この出会いには運命を感じます。
外見で判断しない澄んだ眼差しで物事を判断できる綾の心はとても清らかだから、この心が曇ることなく幸せをつかんで欲しいと願いました。
呪いの糸は解くだけではなく……!?ここがこのお話で好きなところです。
◎書店関係者